日本歴史地名大系 「毘沙門平窯跡」の解説 毘沙門平窯跡びしやもんだいらかまあと 福島県:福島市旧飯坂町地区北原村毘沙門平窯跡[現在地名]福島市飯坂町湯野飯坂町湯野(いいざかまちゆの)の北部、丘陵頂部に近い南緩斜面に位置。飯坂町の赤川(あかがわ)窯跡とともに飯坂窯跡群と称され、一二世紀後半と推定される須恵器系中世窯跡である。四基の窯跡が並列しており、昭和四四年(一九六九)に二基が発掘調査された。窯は半地下式窖窯である。遺物はすべて灰黒色を呈し、還元焔焼成されたもので、器種は甕・壺・片口壺・片口鉢(擂鉢)である。甕には大型と中型があり、体部外面に細かい横位の平行条線状叩き目を施す例が主である。壺は丸口作りで同じく大型と中型がみられ、片口鉢は口縁外端で直角に鋭く面をとる中鉢と、やや膨みをもち口縁外端で面をとるやや大きい鉢に分けられ、壺・鉢の外面底面には回転糸切痕を有する。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by