水分状況(読み)すいぶんじょうきょう

最新 地学事典 「水分状況」の解説

すいぶんじょうきょう
水分状況

moisture regime

土壌中の浸透水および地下水の運動状態のこと。以下の五つの型に分類。1)洗浄型:降水量が最大蒸発散量を上回るときにみられ,下降水流のため洗脱作用が促進される。2)非洗浄型:降水量が最大蒸発散量を下回り地下水位が深い場合に起こり,チェルノーゼムのように下層に炭酸塩や石膏集積層が現れる。3)浸出または分泌型:蒸発散量が降水量よりも多いときにみられ,可溶性塩類が毛管上昇により表層部に集積する。4)停滞型:排水不良な湿潤地帯で現れ,土壌水分は移動せずに長期間停滞,土壌の沼沢化を招く。5)氷成型または永久凍土型:極地やツンドラ地帯にみられ,降水量は少ないが蒸発散量もきわめて少ないため,長期間過湿状態となっている。下層には永久凍土層があり不透水層となっている。USDAのSoil Taxonomyでは,土壌水分状況(soil moisture regime)を以下の五つの型に区分している。1)アクイック(aquic):停滞型の水分状況で還元状態になっている場合。2)アリディックとトーリック(aridic and torric):浸出型の条件下,特に土壌温度が8℃以上のとき表層50cmの深さの土壌が90日間湿らない場合。3)ユーディック(udic):洗浄型の水分状況で,積算90日以上乾燥することがなく湿潤状態の場合。4)アスティック(ustic):ユーディックとアリディックの中間の型で積算90日以上の乾の期間があり,かつ連続90日以上あるいは積算180日以上の湿の期間がある場合。5)ゼリック(xeric):夏は連続45日間乾の期間をもつが冬は連続45日間湿となる場合。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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