水清谷村(読み)みずしだにむら

日本歴史地名大系 「水清谷村」の解説

水清谷村
みずしだにむら

[現在地名]南郷村水清谷

小丸おまる川とその支流水清谷川の流域を占め、北は小原おばる(現西郷村)、東は田代たしろ(現同上)、東から南は下三しもさんヶ村(現東郷町)。「日向記」によると、文明一六年(一四八四)に伊東祐国が飫肥おび(現日南市)を攻撃した際に率いていた二三外城衆のなかに「水志谷」が含まれている。また同書は天文二年(一五三三)一一月から翌三年二月にかけて野別府のびゆうの原で米良氏の山裏一揆と戦って勝利した伊東祐清軍一万余人のなかにも「水志谷」の者をあげ、永禄一一年(一五六八)頃の伊東氏分国四十八城のなかに「水志谷領主 奈須九右衛門尉」を記す。天正六年(一五七八)七月一〇日の門川かどがわ(現門川町)城主米良四郎右衛門宛の大友義統書状(日向記)ではいし(現木城町)での合戦で水清谷をはじめとして田代山陰やまげ(現東郷町)などのものが忠節に励んだことを賞している。水志谷城跡は樋の元ひのもとにある。天正一六年八月四日の日向国知行方目録には「参町 水清谷」とあり、高橋元種領となっている。寛永一一年(一六三四)の指出(国乗遺聞)では高一三五石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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