氷り襲ね(読み)こおりがさね

精選版 日本国語大辞典 「氷り襲ね」の意味・読み・例文・類語

こおり‐がさねこほり‥【氷襲・氷重】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 襲の色目の名。表はつやのある白、裏は白の無文のもの。冬に着用する。
  3. 鳥の子紙を二枚重ねたもの。表は鳥の子の白、裏も同じく白を重ねる。また、四季に従い色合わせをする。消息には必ず二枚重ねたものに書き、歌を記すのにも用いた。
    1. [初出の実例]「御文は氷襲の唐の薄様にて」(出典:承応版狭衣物語(1069‐77頃か)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android