永仙院跡(読み)ようぜんいんあと

日本歴史地名大系 「永仙院跡」の解説

永仙院跡
ようぜんいんあと

[現在地名]古河市長谷

長谷はせ東部に寺跡の一部がある。鎌倉の円覚寺末の臨済寺院で金竜山と号した。「古河志」には「永僊院」とあり、明応六年(一四九七)に没した初代古河公方足利成氏が開基で、成氏の法号をもって乾享けんきよう院と称したが、のち永禄三年(一五六〇)に没した四代公方晴氏の菩提寺となり、改称したという。開山は春貞周乾とされ(円覚寺史)、いわゆる足利三ヵ院(永仙院・徳源院・松月院)中最も古く、その中心的存在。公方家の血縁者で高基・義氏の奏者として活躍した季竜周興などの僧を輩出させた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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