永住寺(読み)えいじゆうじ

日本歴史地名大系 「永住寺」の解説

永住寺
えいじゆうじ

[現在地名]新城市裏野

曹洞宗、延命山と号し、本尊釈迦如来。永正年間(一五〇四―二一)大谷おおや城主であった菅沼定広が上平井かみひらい村に開創し、弟の鵬雲文翼を迎えたが、文翼は師の大洞山の琴室契音を開山とした。定広の子定継は天文元年(一五三二)石田いしだ村の新城に移った際に寺を現在地に移した。同二二年の今川義元、永禄三年(一五六〇)の今川氏真の安堵状を伝え、ことに氏真からは寺領として四反・年貢二石四斗を安堵されている。天正元年(一五七三)武田氏の兵火によって焼失奥平貞能は再建に努め、松尾まつのお神社の銅鐘を寄進した。同鐘の第二銘に「奥平美作守御老母為空屋妙心大禅定尼寄進之也、天正二甲戌年霜月吉日、三州新城村延命山永住禅寺三世喚州遵応老衲代」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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