永穂郷(読み)なんごごう

日本歴史地名大系 「永穂郷」の解説

永穂郷
なんごごう

紀ノ川北岸の永穂の地で、紀ノ川の河道変動を考慮すれば、古代の郷がそのまま中世郷に発展したとは断定しがたいが、古代・中世を通じ、国衙領であったと考えられる。また呼称が通じるところから、「和名抄」記載の古代断金だんごん郷の地とする説がある。

永承三年(一〇四八)名草郡郡許院収納米帳(九条家本「延喜式」巻八裏文書)に「永弘村」がみえるが、嘉禄三年(一二二七)八月一八日付の藤原某田畠寄進状写(歓喜寺文書)に永穂に「ナカウ」という訓が付されていることから、当地をさすと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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