最新 地学事典 「汎世界的測地系」の解説
はんせかいてきそくちけい
汎世界的測地系
world geodetic system
世界各国の現行測地系は,その国の準拠楕円体面上の測地成果であって各国に固有のもの。これに対し,地球の平均自転軸にその短半径が一致し,地球の重心にその中心が一致するような地球楕円体を考え,このような準拠楕円体面上の測地成果を求めるならば,これは汎世界的な成果。天文測量成果によって旧準拠楕円体面上の位置を定められた各国の測地原点が,この汎世界的準拠楕円体上どういう位置にあるか,この移動量を求めることを測地原点移動(datum shift)といい,各国測地成果をこの汎世界的準拠楕円体面上の成果に修正することを楕円体変換(translation of reference ellipsoid)という。測地学の最終目標はこのような測地系の確立。この際,重力異常から求められたジオイドの凹凸や鉛直線偏差は,標準重力値そのものが上述の汎世界的準拠楕円体面上の値であると解釈できるので,絶対的意味をもっており,これらの値を計算すれば測地原点移動の量を見いだしうる。
執筆者:藤井 陽一郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

