汗漫(読み)かんまん

精選版 日本国語大辞典 「汗漫」の意味・読み・例文・類語

かん‐まん【汗漫】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動ナリ・タリ )
  2. 水面などが広々としてはてしないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「但想栄期三楽趣。還従汗漫九坂遊」(出典:凌雲集(814)逸人詞〈賀陽豊年〉)
    2. [その他の文献]〔関尹子‐九薬〕
  3. とりとめもなくさまようこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「鯨魚にのりて、汗漫と、九垓の上に、期して虚空を、〈略〉飛行自在ならいでは、曲ないぞ」(出典:中華若木詩抄(1520頃)中)
  4. いいかげんで、しまりのないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「汗漫自取苦、反顧真悚」(出典:山陽詩鈔(1833)四・舟過千皺洋、遇大風浪、殆覆、得上嶋原、宿漁戸、賦此志懲)
    2. [その他の文献]〔新唐書‐陳叔達伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「汗漫」の読み・字形・画数・意味

【汗漫】かんまん

ひろびろとして、とりとめのないこと。〔淮南子、俶真訓〕至の世には、溷(こんかん)の域に甘瞑し、汗漫の宇に徙倚(しい)す。

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