池塘(読み)チトウ

デジタル大辞泉 「池塘」の意味・読み・例文・類語

ち‐とう〔‐タウ〕【池×塘】

高山湿原泥炭地にある池沼
池のつつみ。
「―の草の露にしをれたるも」〈太平記・三七〉

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精選版 日本国語大辞典 「池塘」の意味・読み・例文・類語

ち‐とう‥タウ【池塘】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 池の堤(つつみ)
    1. [初出の実例]「他日縦看遮陌上、此時誰卜池塘」(出典:菅家文草(900頃)六・賦新煙催柳色)
    2. 「池塘(チタウ)の草の露にしほれたるも」(出典:太平記(14C後)三七)
    3. [その他の文献]〔謝霊運‐登池上楼詩〕
  3. 池。ため池。
    1. [初出の実例]「池塘雨過水滔々、日暮春蛙鼓吹囂」(出典:松蔭吟稿(1507頃)池塘鳴蛙)
    2. [その他の文献]〔高駢‐山亭夏日詩〕
  4. 特に、高山の湿原や泥炭地にある池沼をいう。尾瀬ケ原のものが有名。

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世界大百科事典(旧版)内の池塘の言及

【湿原】より

…小凹地hollow(シュレンケ)や湛水(たんすい)シュレンケpoolには,ミカヅキグサ,ヤチスギラン,ホロムイソウなどや,ハリミズゴケ,ウツクシミズゴケなどの半水生のミズゴケが生育する。池塘(ちとう)pond(ブレンケともいう。高層湿原にできる池)には,ヒツジグサ,オゼコウホネなどの浮葉植物,ミヤマホタルイなどの抽水植物,マット状に張り出したミツガシワが生育し,浮島がみられたりする。…

※「池塘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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