朝日日本歴史人物事典 「池田真枚」の解説
池田真枚
奈良時代の官人,武将。藤原仲麻呂の乱(764)鎮圧の功によるものか,天平宝字8(764)年従八位上から従五位下に特進。神護景雲3(769)年検校兵庫軍監,宝亀5(774)年少納言を経て,11年長門守に任じられる。延暦6(787)年鎮守副将軍となり,同8年征東大将軍紀古佐美による陸奥国胆沢の征討に左中軍別将として参加し作戦計画に当たった。太墓阿弖流為率いる蝦夷の軍に大敗したため責任を追及され,官職,位階剥奪の罰を受けるところ,北上川渡河の際溺軍を救ったことが評価され,解官処分にとどまる。
(今泉隆雄)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報