むつ

大辞林 第三版の解説

むつ

青森県北東部、下北半島にある市。北は津軽海峡、南は大湊湾に面する。酪農やホタテガイの養殖が盛ん。

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デジタル大辞泉の解説

むつ[船舶]

日本初の原子力船昭和43年(1968)に起工。名称は進水時の港があった青森県むつ市にちなむ。昭和49年(1974)、出力上昇試験中に放射線漏れを起こし、以降、各地で母港化反対の声が上がった。平成3年(1991)に8万キロメートル以上もの実験航海を行ったが、翌年に原子炉が停止された。原子炉を撤去したのち、大型海洋調査船「みらい」として改造された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

むつ

日本原子力船開発事業団が建造した,日本最初の原子力商船。 1968年に石川島播磨重工業東京第2工場で起工,69年に進水。総工費は約 70億円,全長 130m,幅 19m,深さ 13.2m,総トン数は 8350tで,特殊貨物船 (実験船) 。むつ市の原子力船定係港に回航されたのち,三菱原子力工業の手で原子炉 (PWR型炉,熱出力3万 6000kW,約1万馬力) が積込まれ,74年臨海実験に成功した。速力は約 16.5kn,乗組員は 79人で,3t弱のウラン燃料を使えば地球を7~8周することができるといわれたが,74年9月,放射線漏れの事故を起し,漁民らの反対で母港を移すことになった。このため,77年 10月長崎県佐世保港へ回航,78年7月から 82年8月まで佐世保重工業で修理を行なったのち大湊港に帰投,関根湾の新母港が完成するまで同港に停泊。しかし,新母港の建設には多額の費用と長期の時日を必要とし,また,原子力船の平和利用は見直し時期にあるため,実験船としての原子力船『むつ』をこれからどう取扱うかが問題となった。 91年の第3次実験航海終了後,関根浜港において解役工事を行い廃船となった。

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世界大百科事典内のむつの言及

【原子力船】より

…日本では,1955年ころから原子力船に関する調査,研究が始まり,61年原子力開発利用長期計画において70年を目途に原子力第1船を建造することを決定,63年には日本原子力船開発事業団が発足した。こうして69年,特殊貨物船である原子力船〈むつ〉が進水した。この事業団は85年から日本原子力研究所に併合し,原子力第2船の検討を含めた事業を継続する。…

【原子力発電論争】より

…電力業界が高い授業料を払い,苦心のあげくに全出力営業運転にようやくこぎつけたのは71年のことであるが,その時はすでにせっかくのガス炉についての経験はただ1基だけで放棄され,新たにアメリカからの軽水炉導入路線に乗り換えつつあった。
[法廷論争]
 埼玉県大宮市に三菱原子力工業が原子力船〈むつ〉の原子炉に使用する核燃料を試験する目的で設置した臨界実験装置(法律上原子炉と同じ扱いを受ける)の撤去を要求して住民が起こした訴訟が,日本における原子力法廷論争の始まりである。企業秘密をたてに資料公開を拒む三菱側に対し,裁判所が強制提出を命令するに及び,会社側は撤去に同意し住民側と和解する道を選んだ(1974年7月)。…

※「むつ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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