決断所(読み)ケツダンショ

デジタル大辞泉 「決断所」の意味・読み・例文・類語

けつだん‐しょ【決断所】

雑訴決断所ざっそけつだんしょ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「決断所」の意味・読み・例文・類語

けつだん‐しょ【決断所】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 建武中興政府の訴訟機関。元弘三年(一三三三創立。記録所が重要事項を裁決したのに対し、土地関係の訴訟など、一般訴訟を管轄した。鎌倉幕府引付に相当。正式には雑訴決断所(ざっそけつだんしょ)という。
    1. [初出の実例]「武家奉行人諏方大進房円忠来、予決断所奉行之時奉行人也、依旧好時々来也」(出典:園太暦‐文和元年(1352)二月二七日)
  3. ( から転じて ) 一般に訴訟をつかさどる所をいう。
    1. [初出の実例]「たとへ釈迦孔子列座の決断所(ケツダンしょ)にも急にはさばけぬ公事のみと見えたり」(出典:談義本・世間万病回春(1771)二)

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世界大百科事典(旧版)内の決断所の言及

【雑訴決断所】より

…建武政府の訴訟機関。1333年(元弘3)5月に鎌倉幕府が倒れたのち後醍醐天皇による公武一統の政治が開始されると,増加の一途をたどる所領関係の訴訟(これを公家側では雑訴と称した)を所轄する官衙として,記録所とは別に雑訴決断所が創設された。略して単に決断所ともいう。…

※「決断所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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