日本歴史地名大系 「沖の神子岩」の解説 沖の神子岩おきのみこいわ 新潟県:佐渡郡相川町千本村沖の神子岩[現在地名]相川町高千沖の神子ともいい、千本(せんぼ)の入(にゆう)崎沖合にある岩と暗礁域を総称する。周辺は浅い瀬が広がり、海の幸に恵まれる。村にとっては大切な生活資源域であったが、航海者からは海上交通の危険海域として恐れられた。入崎の段丘下に入野(いりの)大明神社がある。北田野浦(きたたのうら)村の鎮守で、社人は同村の儀左衛門。「佐渡国寺社境内案内帳」は天正一四年(一五八六)の勧請と記す。神子岩は同社の正面沖合にある。千本村では、草分の万四郎が沖の神子の権利を娘に譲って儀左衛門に嫁がせたと伝わり、北田野浦村では、膳頭(ぜにがみ)家から田二反歩と宮をもって儀左衛門が入崎へ移ったと伝承される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報