沢庄(読み)さわのしよう

日本歴史地名大系 「沢庄」の解説

沢庄
さわのしよう

鎌倉中期の簡要類聚鈔(京都大学蔵一乗院文書)の「一乗院家御領」のうちに

<資料は省略されています>

とある。これによると、沢庄は保延三年(一一三七)鳥羽上皇建立にかかる安楽寿あんらくじゆ(現京都市伏見区)領であり、興福寺一条院が知行していたが中断、九条殿僧正御房(九条兼実息一乗院主信円か)のとりなしによって同院の知行に復し、以後も安楽寿院への年貢を納入したほか、長講会供米をも寄進したなどのことがうかがえる。もっとも、同庄は平治元年(一一五九)の、安楽寿院宛の太政官牒案(安楽寿院古文書)にも、同鈔以後の嘉元四年(一三〇六)の昭慶門院御領目録(竹内文平氏文書)の安楽寿院領にもみられない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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