沢田柳吉(読み)サワダ リュウキチ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「沢田柳吉」の解説

沢田 柳吉
サワダ リュウキチ


職業
ピアニスト

生年月日
明治19年

出生地
東京

学歴
東京音楽学校研究科〔明治39年〕卒

経歴
明治40年楽苑会(後の日本歌劇会)大歌劇大会でパントマイム影法師を作曲発表。45年華族会館で日本人初のピアノソロリサイタルといわれるショパン・アーベントを開く。大正7年友人清水金太郎の浅草進出を祝って日本館の東京歌劇座公演で、はっぴ姿でベートーベン月光ソナタを弾き、喝釆を浴びる。音楽で金をもらうことを拒絶、1度だけ浅草オペラに出演したが純粋な音と江戸っ子気質の風流を愛し、欧米に追従することをしなかった。日本のメロディーを採譜し、これに和声をつけた先駆的研究「和洋調和楽」を残す。

没年月日
昭和10年 (1935年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「沢田柳吉」の解説

沢田柳吉 さわだ-りゅうきち

1886-1936 大正-昭和時代前期のピアニスト。
明治19年3月13日生まれ。大正元年日本人初のピアノリサイタルを開催,7年東京歌劇座で「月光ソナタ」をひく。日本のメロディーにハーモニーをつけた「和洋調和楽」を提唱し,日本人独自の音楽を追求した。昭和11年9月16日死去。51歳。東京出身。東京音楽学校(現東京芸大)卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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