月光(読み)ゲッコウ

デジタル大辞泉 「月光」の意味・読み・例文・類語

げっこう【月光】[曲名]

ベートーベンのピアノソナタ第14番の通称えいハ短調。1801年ごろの作。第1楽章の幻想的な曲想からこの名がついた。第8番「悲愴」、第23番「熱情」とともに、三大ピアノソナタとよばれる。月光の曲。月光ソナタムーンライトソナタ

げっ‐こう〔‐クワウ〕【月光】

月の光。つきかげ。
[補説]曲名別項。→月光
[類語]月明かり月影月明

がっこう〔グワツクワウ〕【月光】

月光菩薩がっこうぼさつ」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「月光」の意味・読み・例文・類語

がっ‐こうグヮックヮウ【月光】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 月の光。つきかげ。げっこう。がちこう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  2. [ 2 ]がっこうぼさつ(月光菩薩)」の略。
    1. [初出の実例]「七仏薬師ならばせ給へり。はしばしに日光月光たち給へり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)鳥の舞)
    2. [その他の文献]〔薬師本願経〕

げっ‐こう‥クヮウ【月光】

  1. 〘 名詞 〙 月の光。月かげ。がちこう。がっこう。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「従長門浦舶出之夜仰観月光作歌三首」(出典万葉集(8C後)一五・三六二二・題詞)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐天文志上〕

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普及版 字通 「月光」の読み・字形・画数・意味

【月光】げつこう(くわう)

月の光。唐・李白〔静夜思〕詩 牀光を看る 疑ふらくは是れ地上の霜かと 頭を擧げて山み 頭を低(た)れて故を思ふ

字通「月」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「月光」の解説

月光〔クラシック〕

ドイツの作曲家L・v・ベートーヴェンのピアノソナタ第14番(1801)。原題《Mondschein》。『幻想曲風に』という副題が添えられているが、『月光ソナタ』の名で広く親しまれている。第8番『悲愴』、第23番『熱情』と並び、三大ピアノソナタと呼ばれる。

月光〔戦闘機〕

第2次世界大戦時の日本軍の夜間戦闘機「中島J1N月光」の愛称。初飛行は1941年。一一型の最高速度は時速507キロメートル。連合軍によるコードネームは「アーヴィン」。

月光〔J-POP:鬼束ちひろ〕

日本のポピュラー音楽。歌は女性シンガーソングライター、鬼束ちひろ。2000年発売。テレビ朝日系で放送ドラマTRICK」の主題歌

月光〔J-POP:斉藤和義〕

日本のポピュラー音楽。歌はシンガーソングライター、斉藤和義。2012年発売。フジテレビ系で放送のドラマ「家族のうた」の主題歌。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「月光」の解説

月光 (ゲッコウ)

学名Crassula barbata
植物。ベンケイソウ科の園芸植物

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世界大百科事典(旧版)内の月光の言及

【ベートーベン】より

…一般に《第1交響曲》《第2交響曲》作品36(1802)はハイドンやモーツァルトの影響下にあるという評価が強調されがちであるが,これら2作品にも,のちの独創的才能の芽生えをみることができる。交響曲史上前人未到の大形式を打ち立て,独創性を十分に発揮するのは確かに《第3番・英雄交響曲(エロイカ)》作品55(1804)からであるが,すでにこの時点で作品番号をもつ全32曲のピアノ・ソナタのうち22曲まで作曲しており,ソナタ(様式)における種々の革新が多くの傑作(《悲愴ソナタ》作品13,1798,幻想曲風ソナタ《月光》作品27の2,1801,《田園ソナタ》作品28,1801,《テンペスト》作品31の2,1803,《ワルトシュタイン》作品53,1804)で実を結んでいたのである。 そうした経験をオーケストラ作品に生かし始めたのが《英雄交響曲》なのである。…

※「月光」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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