日本歴史地名大系 「河原井沼」の解説 河原井沼かわらいぬま 埼玉県:南埼玉郡河原井沼現在の菖蒲(しようぶ)町東部から久喜市南西部、白岡(しらおか)町北部にかけて所在した沼。正保国絵図および元禄年中改定図(風土記稿)によると、南東部は樋(ひ)ノ口(くち)(現久喜市)・野牛(やぎゆう)(現白岡町)、東は江面(えづら)・所久喜(ところぐき)・中曾根(なかぞね)(以上現久喜市)、北西は戸(と)ヶ崎(さき)の塚田(つかだ)(現菖蒲町)、芋茎(いもぐき)(現騎西町)、西は戸ヶ崎・三箇(さんが)・台(だい)(現菖蒲町)および除堀(よけぼり)・原(はら)(現久喜市)の各村に囲まれ、武蔵国東部最大の沼として描かれる。規模は東西二里・南北二〇町余。野牛の蓮(はす)ヶ原(はら)土手は河原井沼遠囲土手と称されるので、この付近まで水が溢れたことが想像される。沼の北西部からおいおい開発され、享保(一七一六―三六)頃には二〇〇町歩の沼沢が残っていた(見沼代用水沿革史)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by