日本歴史地名大系 「河野郷」の解説 河野郷こうのごう 愛媛県:伊予国風早郡河野郷「和名抄」高山寺本・流布本ともに「河野」と記し、流布本のみ「加波乃」と訓ずる。風早郡の中央部を占め、中世伊予の名族河野氏発祥の地で、東に高縄(たかなわ)山(九八六メートル)がそびえ、西に広く海が開ける。「日本地理志料」は「按河野系図、小千御子十七世孫越智玉澄、館風早郡河野郷、因称河野氏」とする。治承五年(一一八一)河野通清が高縄山城に反平氏の旗を翻して以来、建武年間(一三三四―三八)河野通盛が道後湯築(ゆづき)城に移るまでのほぼ一五〇年間河野氏の本拠であった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報