油っ気(読み)あぶらけ

精選版 日本国語大辞典 「油っ気」の意味・読み・例文・類語

あぶら‐け【油気・脂気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 油が多く付いていたり、多く含んでいたりすること。あぶらっけ。
    1. [初出の実例]「其の脣吻を拭ひて、膩気(アフラケ)無からしめよ」(出典:南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)一)
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 脂肪分を含むこと。脂肪がのってつやつやしている様子。また、男女それぞれの体気。あぶらっぽさ。あぶらっけ。
    1. [初出の実例]「少しも油気(ケ)のあるをば、木の葉共の、独身な者にあてがふべし」(出典:談義本・教訓雑長持(1752)一)
    2. 「此叔母のやうに膏気(アブラケ)が抜けて行くだらう」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉六〇)
  4. 口先の上手なこと。追従気持艷気(つやけ)の意にも用いられる。
    1. [初出の実例]「当分油けの男にほだされて」(出典:随筆・独寝(1724頃)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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