泉ヶ森(読み)いずみがもり

日本歴史地名大系 「泉ヶ森」の解説

泉ヶ森
いずみがもり

[現在地名]日立市水木町二丁目 泉山

海岸段丘面の洪積台地西南端の浸食谷頭部に位置する。椎や松などの常緑樹の森で、県指定史跡。その北東部にある湧泉はやや長い楕円形で周囲約四〇メートル、池の中心に向かって急に深くなる擂鉢形をなし、最大水深は約二メートル。大小二〇余の泉穴がある。

常陸国風土記」に「密筑みつきの里あり。村の中に浄泉あり。俗、大井と謂ふ。夏は冷かにして冬は温かなり。湧き流れて川と成れり。夏の暑き時、遠邇郷里より酒と肴とを齎て、男女会集ひて、休ひ遊び飲み楽しめり」と記され、湧泉のほとりで歌垣が行われたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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