泉川(読み)イズミガワ

デジタル大辞泉 「泉川」の意味・読み・例文・類語

いずみ‐がわ〔いづみがは〕【泉川】

泉の水が流れ出て川をなすもの。 夏》「―に染みぬ恋ヶ窪/八束
寛政(1789~1801)ころ力士泉川が得意としたところから》相撲の手の一。相手の差し手を両手で抱えるようにしてきめ、動作の自由を封じる。
[補説]河川別項。→泉川

いずみ‐がわ【泉川】[河川]

木津川の、京都府南部を流れる部分古名。[歌枕
瓶原みかのはらわきて流るる―いつ見きとてか恋しかるらむ」〈古今六帖・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「泉川」の意味・読み・例文・類語

いずみ‐がわいづみがは【泉川】

  1. [ 一 ] 京都府南部を流れる木津川の古名。歌枕。
    1. [初出の実例]「あをによし 奈良山過ぎて 泉河(いづみがは) 清き川原に 馬とどめ」(出典:万葉集(8C後)一七・三九五七)
  2. [ 二 ] 近世の銘酒の一つ。
    1. [初出の実例]「一度にわっと湧き出る、涙浪花江いづみ川」(出典:浄瑠璃・艷容女舞衣(三勝半七)(1772)下)

いずみ‐がわいづみがは【泉川】

  1. 〘 名詞 〙
  2. わいて流れ出る川。泉の水が流れ出て川をなすもの。
  3. ( 寛政の頃の力士泉川の得意の手であったところからいう ) 相撲の手の一つ。相手の差し手を両手でかかえ、ねじるようにして土俵の外へ押し出すもの。〔相撲講話(1919)〕

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日本歴史地名大系 「泉川」の解説

泉川
いずみがわ

松ヶ崎まつがさき村より南流して下鴨しもがも村に入り、下鴨社境内を過ぎ糺森ただすのもりを経て高野たかの川に至る延長一八町余の小川。下鴨社の所在地である現下鴨泉川町の町名にもなっている。下鴨社の南の糺森では、参道に沿って西側に御手洗みたらし川、東側に泉川が流れるが、今では御手洗川には水がなく川床だけが残る。

山城名跡巡行志」に、泉川の名はかつてこの川辺に和泉式部の屋敷があったことにちなむとみえるが、伝説の域を出ない。しかし川沿いに屋敷が散在していたらしいことは、泉川の水を引き入れて作った鴨禰宜資綱の泉亭からもうかがえる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「泉川」の意味・わかりやすい解説

泉川
いずみかわ

愛媛県東部,国領川扇状地にある新居浜市の地区。旧町名。 1955年新居浜市に編入。中心集落国道 11号線沿いの喜光寺湧水が多く,農業工業用水に利用され,早くから集落が発達した。元禄時代以来,別子の銅鉱石を新居浜浦へ運ぶ経路となり,1880年には牛車運搬のための牛道と呼ぶ道路が集落のほぼ中央に通じた。現在,近くを松山自動車道が通り,新居浜インターチェンジがある。

泉川
いずみがわ

相撲の形の一種。江戸時代の明和,安永の頃に出水川 (いずみがわ) という力士が「ため出し」を得意としていたことに由来する。相手の左 (右) 差し手をもろ手で押え,右 (左) 手で挟みつけると同時に左 (右) 肘を前方へ張って腰を据える。この形から,左 (右) 後方へため上げるようにして相手を土俵外へ出せば「ため出し」という。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「泉川」の解説

いずみかわ【泉川】

福島の日本酒。酒名は、絶えることなく流れる川にかけて、蔵の繁栄を祈念して命名。地元向けの銘柄。大吟醸酒、特撰純米吟醸酒「黒ラベル」、純米吟醸酒などがある。原料米は五百万石、山田錦など。蔵元の「廣木酒造本店」は文化・文政年間(1804~30年)創業。所在地は河沼郡会津坂下町字市中2番甲。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「泉川」の解説

泉川(いずみかわ)

福島県、合資会社廣木酒造本店の製造する日本酒。

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