法律関係本拠説(読み)ほうりつかんけいほんきょせつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「法律関係本拠説」の意味・わかりやすい解説

法律関係本拠説
ほうりつかんけいほんきょせつ

国際私法上,問題となっている売買とか婚姻とかの法律関係本拠 Sitzをもつ場所に行われている法律を,その法的判断基準とする立場。これは,F.サビニーが『現代ローマ法体系』第8巻 (1849) で,初めて明確に定式化したもので,以後ほとんどすべての国において採用されている準拠法決定に関する基本的な発想である。人には本拠=住所があり,物にも本拠=所在地がある。したがって,法律関係についてもその本拠のいかんに従って準拠法を定めることが妥当であるとするものである。そしてこの本拠は,別の言葉では「問題の法律関係がその性質上所属する法域」とも言い換えられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む