…衰微に向かう仏教が新時代に即応して生きるために,これら異教と妥協し,その修法を大胆に取り入れ,各種の曼荼羅を生ずるにいたったといえよう。両界曼荼羅
[曼荼羅の種類]
(1)法曼荼羅 呪という口称的な民間信仰の祈念の形式の中に,密教の三密(身・口・意)の口の凝集表現として,三鈷杵(さんこしよ)の中に尊像を封じこめたり(金剛界曼荼羅の微細会(みさいえ)),最も抽象化された梵字をつらねる(種子(しゆじ)曼荼羅)もの。(2)三昧耶曼荼羅 口を通しての音声的表現が最も抽象的なものとすれば,より具象化の進んだ仏の手に持つ持物(じぶつ)のようなシンボルは,仏の誓願の意志を示すには最もふさわしい。…
※「法曼荼羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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