泛々(読み)はんぱん

精選版 日本国語大辞典 「泛々」の意味・読み・例文・類語

はん‐ぱん【泛泛・汎汎・氾氾】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ ) ( 「はんはん」とも )
  2. 浮かびただようさま。
    1. [初出の実例]「随波泛泛流不已」(出典文華秀麗集(818)下・神泉苑九日落葉篇〈嵯峨天皇〉)
    2. [その他の文献]〔漢書‐礼楽志・郊祀歌〕
  3. 河水などの広々と流れるさま。また、満ちて流れるさま。
    1. [初出の実例]「徒観其欝而汎々。秀而森々」(出典:本朝文粋(1060頃)一・織女石賦〈菅原文時〉)
  4. かるがるしいさま。凡庸なさま。また、そのこと。
    1. [初出の実例]「我朝には義朝、其の外泛々(ハンハン)たるたぐひ」(出典:太平記(14C後)一九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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