波郷(読み)はねごう

日本歴史地名大系 「波郷」の解説


はねごう

和名抄」所載の郷。高山寺本は波珎、東急本は波祢、元和古活字本は波禰と記す。「和名抄」諸本とも訓を欠くが、「延喜式」兵部省諸国駅伝馬条に山陰道の「波祢はね」駅がみえる。現大田市波根はね町などを遺称地とする。同市域にあたる波根東・朝山あさやま・波根(大日本地名辞書)、または仙山せんやま才坂さいざか山中やまなか神原かんばら朝倉あさくら・波根東・波根西に比定され(島根県史)、「延喜式」神名帳所載の苅田神社・朝倉彦命神社の同名社がこの地区にある。


波郷
つくばごう

「和名抄」に「筑波」と記され、訓を欠く。「新編常陸国誌」に「按ズルニ今ノ筑波村及臼井、沼田ノ二村、筑波領ト称ス、コレ即筑波郷ナリ」とあり、筑波山南麓の現筑波郡筑波町筑波一帯に比定する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の波郷の言及

【石田波郷】より

…俳人。愛媛県生れ。本名哲大(てつお)。明治大学文芸科中退。五十崎(いかざき)古郷に師事し,1930年,《馬酔木(あしび)》に参加,高屋窓秋らとともに流麗清新な抒情俳句に新風を開き,水原秋桜子門の代表的俳人となった。37年,主宰誌《鶴》を創刊,《鶴の目》(1939)を上梓,新興無季俳句運動の素材的・散文的傾向に同調せず,韻文精神に立脚した人間諷詠の道をたどり,中村草田男,加藤楸邨とともに〈人間探求派〉と呼ばれた。…

※「波郷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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