津高郷(読み)つだかごう

日本歴史地名大系 「津高郷」の解説

津高郷
つだかごう

和名抄」東急本・刊本の郡名項に「豆太加」の訓がある。郷域については、ささ川上流域と下流の西岸部にあたる現岡山市菅野すがの田原たばら吉宗よしむね栢谷かいだに横井上よこいかみ田益たます富原とみはらの地域とするのが通説であるが、「岡山県通史」も指摘するように、辛香からこう峠北側の現御津みつ郡御津町の河内こうち宇垣うがきの地域をも含める必要がある。宝亀五―八年(七七四―七七七)にかけて、断簡を含む七通の備前国津高郷陸田券と総称される文書が残るが、同五年一一月二三日付の売買券(東大図書館所蔵文書)は「菟垣村」の畠の売買に関して記されており、この畠の売買は同七年一二月一一日付の売買券(唐招提寺文書)では「津高郷」のこととして取扱われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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