流渡(読み)ながれわたり

精選版 日本国語大辞典 「流渡」の意味・読み・例文・類語

ながれ‐わたり【流渡】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 川などを水の流れにさからわずに渡ること。
    1. [初出の実例]「金に渡して過ちすな、水に従ひて流れ渡りに渡すべし」(出典:源平盛衰記(14C前)一五)
  3. 世の中のなりゆきにまかせて生活すること。
    1. [初出の実例]「年なみになかれわたりの世間かな〈貞因〉」(出典:俳諧・小町踊(1665)冬)
  4. 浮いた商売遊女稼業
    1. [初出の実例]「今日の上にも飛鳥川、流れ渡りに足駄して」(出典:歌謡・伊勢音頭二見真砂(歌謡集成本)(19C前)花舞台)
  5. あれこれ、世渡りをして行くこと。
    1. [初出の実例]「世の中を憂しとも今は岩清水ながれ渡りを神のまにまに」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android