朝日日本歴史人物事典 「浜野矩随」の解説
浜野矩随(初代)
生年:生年不詳
江戸中期の装剣金工家。通称を忠五郎といい,江戸神田小柳町に住したといい,浜野政随の門下で学び,15歳から17歳ごろ,師から矩随の名を許された。浜野の苗字は師の流名を許されたもの。蓋雲堂,望窓軒,青柳軒,生寿軒などの号銘がある。浜野派の豪快な彫法を修得するとともに,後藤乗意風の肉合彫りの研鑽にもはげみ,色絵を施した独自の境地を創りあげ,師と共に浜野流の興隆に大きく貢献した。実子の松次郎も上手として知られ,2代矩随を継いでいる。
(加島勝)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報