浮岳（読み）うきだけ

日本歴史地名大系

浮岳
うきだけ

• 佐賀県：東松浦郡
• 七山村
• 浮岳

背振（せふり）山地の西北部に高く円錐形を描き、標高八〇五・二メートル。その北西に十坊（とんぼ）山（五三五メートル）がある。この山々の稜線が筑前と肥前との国境である。福岡県側では吉井（よしい）山ともよぶ。この稜線には北より金草（かなくさ）峠・白木（しらき）峠・荒川（あらかわ）峠と筑前国怡土（いと）郡（現福岡県糸島郡）に出る峠があり、奈良・平安期には盛んにこの道が使われた。

頂上には浮岳神社の上の宮があり、福岡県側に中の宮・下の宮がある。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

世界大百科事典（旧版）内の浮岳の言及

【七山[村]】より

…北部は脊振山地の南西斜面，南部は天山山系の北縁を占める山村で，山間を流れる諸河川は合して玉島川となり，西流して浜玉町に入る。福岡県境にある浮岳(吉井山。805m)の稜線上には白木峠，荒川峠などがあり，古くから肥前と筑前とを結ぶ峠であった。…

※「浮岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」