浮枕(読み)ウキマクラ

デジタル大辞泉 「浮枕」の意味・読み・例文・類語

うき‐まくら【浮(き)枕】

船またはいかだの上で旅寝すること。浮き寝の枕。
杣川そまがわいかだの床の―夏は涼しきふしどなりけり」〈詞花・夏〉
《涙で枕が浮く意の「浮き」に「憂き」を掛けて》独り寝のつらさ。
水鳥玉藻とこの―深き思ひは誰かまされる」〈堀河百首

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精選版 日本国語大辞典 「浮枕」の意味・読み・例文・類語

うき‐まくら【浮枕】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 水べや船中などに旅寝すること。浮き寝の枕。
    1. [初出の実例]「そま川の筏の床のうきまくら夏は涼しきふしどなりけり」(出典:曾丹集(11C初か))
  3. ( 「涙で枕が浮く」の「浮き」に「憂き」をかけて ) ひとりねの悲しさにいう語。つらいひとりね。
    1. [初出の実例]「水鳥の玉藻の床のうき枕ふかき思ひは誰かまされる〈大江匡房〉」(出典:堀河院御時百首和歌(1105‐06頃)冬)

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