出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…またインドでも金銀糸を交えた高価なサリー用の布が浮織によって作られている。しかし狭義に〈浮織〉あるいは〈浮織物〉という場合には有職(ゆうそく)織物の浮織物を示す場合が多く,これは固織物(綾地綾文の綾織物)に対し,一般に地組織を経3枚綾とし,異色の絵緯(紋緯)糸で文様を浮かせて織りあらわしたものをいう。文様が立体感をもち,重厚でしかも華やかな感じがあることから,装束の袍(ほう),表袴,指貫(さしぬき),狩衣(かりぎぬ),唐衣(からぎぬ)等に広く用いられている。…
…平織,斜文織,浮織で,経糸を生糸,緯糸を練糸とし,あるいは糸のうちに染めて織ったものを〈織物〉と称した。これには3種あって平織の無文の織物と,文の部分が斜文織となった固織物と,文の部分で緯糸を浮かせた浮織物の別である。この織物にさらに縫取(ぬいとり)織の技法を加えて異なった文様を一定の配置で織り出したものを二倍(ふたえ)織物と呼んだ。…
※「浮織物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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