海外合弁企業(読み)かいがいごうべんきぎょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海外合弁企業」の意味・わかりやすい解説

海外合弁企業
かいがいごうべんきぎょう

海外進出の際には,さまざまなリスクが伴う。現地に 100%完全出資子会社をつくった場合,そのリスクを完全にかぶることになる。そこで,このような進出のリスクを回避するために,現地資本との合弁会社 (ジョイント・ベンチャー) を設立するのである。当然その出資の多少に応じて利益の取り分も異なってくる。合弁会社は,相方の利益が互恵的となり,かつ機能が補完的な場合が比較的良い。トヨタ自動車GMとの合弁会社 NUMMIについていえば,トヨタ側の目的は,アメリカへの工場進出の最初のステップを得,そこでアメリカにおける経営ノウハウを獲得することにあった。他方,GM側にとっては,トヨタの持つ小型車の生産ノウハウの獲得であった。この両者利害関係が一致した上で,トヨタ側は生産,GM側は販売チャネルを供給し合うことで,このジョイント・ベンチャーが運営されたのである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android