外国人と内国人とが共同して設立し経営する会社をいう。合弁とは中国語であり、合弁会社の語はもともと革命前の中国におけるものだけをさしたが、現在ではいずれの国の場合を問わず、一般に用いられる。経済の国際化が、このような企業形態を急速に普及させたためである。内外国人の共同の内容は、資本(資金)面、固定資産(とくに設備)面、人材面、技術・ノウハウknow-how面などの各種があり、これらの組合せによることも少なくないが、中心は資本面の共同である。したがって合弁会社の性格は、内外の出資比率によって代表されるのが普通である。このような観点から、合弁会社をより厳密に定義することもある。すなわち、外国と関連のある会社を、全額外国資本による純外資会社、内外国人(企業)の共同出資による合弁会社、既存の日本企業の株式の一部を外資が取得している外資導入会社に三分し、第二のものだけを合弁会社とするものである。日本にある合弁会社を大別すると、第二次世界大戦前に設立されたもの(一般に外資色が希薄化している)、1956年(昭和31)から63年までの円ベース投資制度(投下外資の利益を本国に送金する権利を放棄した会社が設立できる)によるもの、外資に関する法律(昭和25年法律163号)の個別審査によるもの、67年7月の資本自由化によるものに分けられるが、資本自由化以後、設立時の経緯による制約は原則的に存在しない。
[森本三男]
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…国籍の異なった複数の企業が事業を行うために共同で出資すること。このようにして設立された会社が合弁会社joint ventureである。企業が外国に進出して事業を行う場合,単独でこれを行うことが少なくない。…
※「合弁会社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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