日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジョイント・ベンチャー」の意味・わかりやすい解説
ジョイント・ベンチャー
じょいんとべんちゃー
joint venture
共同企業体と訳したり、JVと略記することもある。大型建設工事について、一企業では資金力、技術力、労働力調達の面で制約が大きすぎる場合、複数の企業が共同して事業を受注し完成させることをいう。事業期間が長い場合には共同出資の別会社を設立することもあるが、このようなケースでは共同出資会社と訳すこともある。この語は、もともと国際的企業協力をさすものであったが、その後、国内の建設事業にも用いられるようになった。国際ジョイント・ベンチャーは、たとえば日本の技術力と現地国の労働力のように、各国の特色を組み合わせる形が中心である。国内ジョイント・ベンチャーは、公共工事入札の際、大手業者と中小業者の連合体に優先的地位を与えるなどの政策が促進要因となった。なお、一部であるが、ジョイント・ベンチャーの語を、国際的合弁会社全般をさす意味で用いることもある。
[森本三男]