海野 孝三郎(読み)ウンノ コウザブロウ

20世紀日本人名事典 「海野 孝三郎」の解説

海野 孝三郎
ウンノ コウザブロウ

明治・大正期の茶業家 中央会議所静岡出張所長;静岡県議。



生年
嘉永5年2月1日(1852年)

没年
昭和2(1927)年11月1日

出生地
駿河国安倍郡井川村(静岡県静岡市)

経歴
徳川家康のとき以来、歴代将軍家の御用茶管理を務める家に生まれる。幕末期から明治初期にかけて二回にわたって江戸に遊学し、帰郷後は茶業の改良に取り組んだ。その一方で、明治15年より静岡県議を務める。17年静岡県茶業組合取締所の創設に際して理事となり、以後、安倍郡茶業組合長・静岡県茶業組合連合会議所副会頭・中央会議所理事などを歴任。この間、20年に清水再製所を設立。次いで29年には大谷嘉兵衛らとともに日本製茶会社を創業し、販路拡大のためアメリカやヨーロッパ・アジアの各地を視察してまわった。また茶の主要産地である静岡市に近い清水港を茶の一大輸出拠点とするべく奔走し、39年日本郵船神奈川丸による同港からの製茶の輸出を実現。これにより茶の産地としての静岡と、その輸出港としての清水港とが大いに発展することとなった。大正3年中央会議所静岡出張所長に就任

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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