液体窒素凍結(読み)えきたいちっそとうけつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「液体窒素凍結」の意味・わかりやすい解説

液体窒素凍結
えきたいちっそとうけつ

液体窒素を用いた凍結貯蔵法。液体窒素は無味、無臭、無毒で、沸点は1気圧下で零下196℃、蒸発の際1キログラム当り47.65キロカロリーの潜熱を必要とする。化学的には不活性で取り扱いやすい。このため零下73.3℃(零下100)以下のいわゆる超低温凍結の媒体として優れた材料である。この蒸発潜熱を利用すると、処理材料中の水分は急速に微細な氷の結晶に変わる。この現象は、生細胞では細胞質に害を与えることなく、酵素活性を抑え、細胞のもつ遺伝的特性を保持し、長期貯蔵を可能にする。また復原急速解凍で可能である。液体窒素を利用し、特定医薬品、食品などの凍結貯蔵のほか、家畜精液の遠距離輸送、長期貯蔵精子による遺伝資源保存、植物の花粉保存などが行われている。さらに植物組織片、培養カルスなど、遺伝資源としての栄養系保存法の開発が試みられている。

[飯塚宗夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

春になって暖かくなりかけた頃、急に寒さが戻って、地面などがまた凍りつく。《 季語・春 》[初出の実例]「七瀬御秡 同晦日也。〈略〉雪汁いてかへる」(出典:俳諧・誹諧初学抄(1641)初春)...

凍返るの用語解説を読む