清げ(読み)キヨゲ

デジタル大辞泉 「清げ」の意味・読み・例文・類語

きよ‐げ【清げ】

[形動ナリ]けがれなく美しいさま。きれいなさま。→きよ
聴色ゆるしいろの氷とけぬかと見ゆるを、いとど濡らしそへつつ眺め給ふさま、いとなまめかしく―なり」〈総角

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精選版 日本国語大辞典 「清げ」の意味・読み・例文・類語

きよ‐げ【清げ】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 形容詞「きよい」の語幹接尾語「げ」の付いたもの ) けがれなく美しく見えるさま。さっぱりとしているさま。特に、平安時代では、美一般を表わす語として、今の「美しい」とほぼ同義に用いられた。→きよら
    1. [初出の実例]「左右歌いとをかし。されど左の歌は詞きよげなりとて以左為勝」(出典:二十巻本天徳四年内裏歌合(960))
    2. 「みちみちしきことを教へて、いときよげに、消息文にもかんなといふもの書きまぜず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

清げの語誌

平安時代に、人物の容貌を中心に、身近な調度や食品などの美を表わす語として頻出する。→「きよら(清)」の語誌

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