渡状(読み)わたしじょう

精選版 日本国語大辞典 「渡状」の意味・読み・例文・類語

わたし‐じょう‥ジャウ【渡状】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鎌倉時代後期から室町時代にかけての武家文書将軍の命のもとに守護がつかわす遵行使が正当な知行人に交付する文書。打渡し状。
    1. [初出の実例]「守和田彦四郎茂実所帯御外題状、相共河村彌三郎秀義、沙汰付茂実候了。仍渡状如件」(出典:三浦和田文書‐元徳二年(1330)五月二〇日・色部長倫打渡状)
  3. 中世、土地その他の財物が、売却・質流れなどで移動するときに、その旨を明記して新所有者に渡す証文。渡し文。
    1. [初出の実例]「任借書并渡状之旨御成敗云々」(出典:親元日記政所賦銘引付・文明一〇年(1478)一〇月二二日)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「渡状」の意味・わかりやすい解説

渡状
わたしじょう

打渡状

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の渡状の言及

【打渡状】より

…渡状ともいう。南北朝時代,室町時代の武家文書の一つ。…

※「渡状」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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