温江(読み)おんこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「温江」の意味・わかりやすい解説

温江
おんこう / ウェンチヤン

中国、四川(しせん)省中部にある成都(せいと)市の市轄区。揚子江(ようすこう)水系岷江(びんこう)の支流温江河畔に位置する。人口49万5600(2015)。四川盆地西部に位置する成都平原の中央部にあるが、紀元前3世紀に建設された都江堰(とこうえん)を基礎にした灌漑(かんがい)用水路が発達しており、四川省の重要な米作地の一つである。このほか、小麦、ナタネアブラナ)、大麻、茶、タバコも産出し、これらの農業に関連して窒素肥料工場などもある。1980年代以降、花卉(かき)や盆栽の栽培が盛んになり、区の一大産業となっている。

[小野菊雄・編集部 2017年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android