たい‐ま【大麻】
〘名〙
①
伊勢神宮で毎年一〇月一五日から歳末にかけて
頒布される神札。
※常基古今雑事記(17C中)(
古事類苑・神祇三六)「大麻と云は祓の具也。今しでを付檜をはりたるを祓と云、是大麻也」
② 幣(ぬさ)を尊んでいう語。おおぬさ。
※玉葉‐仁安三年(1168)一二月二六日「次宮主献二大麻一」
③ 武具。指物の名。
④ 植物「
あさ(麻)」の漢名。〔薬品手引草(1778)〕
⑤ アサの茎から取る繊維。丈夫で長いため魚網、船舶用の綱、蓆(むしろ)、夏の洋服地などに使用される。
⑥ アサの変種、インドタイマのこと。また、それから得られる麻薬。〔薬品名彙(1873)〕
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デジタル大辞泉
「大麻」の意味・読み・例文・類語
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知恵蔵
「大麻」の解説
大麻
「大麻取締法」で規制される大麻草およびその製品のこと。大麻草は中央アジア原産の一年草で、葉や花に幻覚作用や中枢抑制作用をもたらすTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分を含んでいる。乾燥させた大麻は「マリファナ」、葉や花から採れる樹脂を圧縮加工した大麻樹脂は「ハシシュ」「ハシシ」などと呼ばれる。大麻を摂取すると、独特の心地よさやリラックス感があり、からだもほぐれるような気分になるといわれる。薬理的には、心拍数の増加や結膜の充血、食欲の亢進(こうしん)、口渇、頻尿、悪心、嘔吐(おうと)などの作用をもたらす。また、慢性的に使用することにより、喉頭炎(こうとうえん)、慢性気管支炎の原因となったり、男性ではテストステロンの分泌低下、精子数の減少、女性ではプロラクチンの分泌低下、月経異常などの障害を引き起こす。身体的な影響だけでなく、大麻は常習することで精神的な障害を引き起こす。大麻常習乱用者には、(1)忍耐力に乏しく欲求不満に陥りやすい(2)感情の起伏が激しい(3)常に朦朧(もうろう)状態にある(4)うつ状態、自己陶酔、まやかしの行動、病的虚言-などの精神的特徴がみられる。このような身体的・精神的な影響と同時に、大麻はコカインやLSD、ヘロインなどより強力な薬物を使用するきっかけとなる「ゲートウェイ・ドラッグ」であることも問題とされている。大麻は、大麻取締法で規制されており、栽培や所持、売買などは禁じられているが、吸引には罰則規定がなく、種子は規制対象から外れている。そうした法の目をかいくぐり、種子の販売や種子からの大麻の不正栽培を行い、摘発されることが増加している。また、大学生をはじめとする若年者による大麻取締法違反の事例が多く報道され、社会問題となっている。
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大麻 (たいま)
古くは〈おおぬさ〉と言い,伊勢神宮で歳末ごとに頒布する神札のこと。一般神社の神札の名称として用いることもある。古来,寺院では大般若経,仁王経などを何度も読誦し,その回数を記した巻数(かんず)を祈禱依頼者に配ったが,伊勢神宮もはやくからこれにならい,祓詞(はらえことば)を何度も修して千度祓,万度祓のお祓大麻を配った。神宮では〈大御璽(おおみしるし)〉と称し,〈お祓さん〉とも〈大神宮さん〉とも親しみを込めて呼ばれた。鎌倉時代にはすでに記録に見え,神宮に所属する御師の手によって全国に配布された。普通お祓大麻をのし形に包んだ剣先祓(けんさきばらい)で,丁重なものは箱に収めて配った。1871年(明治4)の御師の廃止につづいて御祓の配布廃止の命令が出され,神宮司庁がこれの頒布をすることになった。第2次大戦後は神社本庁を通じて全国に頒布されている。
執筆者:茂木 貞純
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大麻【たいま】
神宮大麻。伊勢神宮が歳末ごとに信徒の家庭に配る神符。家庭では神の形代(かたしろ)として,神棚にまつる。神宮では大御璽(おおみしるし)と呼ぶ。遷宮の際の廃材と和紙で作り,古くは御師(おし)が諸国の檀那(だんな)に配ったが,明治以後は神宮司庁が各府県神社庁を通じて配布した。伊勢神宮以外の神社の神札をいう場合もある。
→関連項目伊勢参り|神棚
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大麻
たいま
神の形代 (かたしろ) として神社から授与される神札。伊勢神宮のそれが名高く,特に神宮大麻と称されることもある。毎年 10月 15日から年末にかけて配布され,神棚に祀られる。
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報