測長機(読み)そくちょうき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「測長機」の意味・わかりやすい解説

測長機
そくちょうき

測定物を測定台の上にのせてその寸法を精密に測定する装置。内部に標準尺などの基準をもって測定を行うものと、被測定物と標準尺、標準ゲージとの比較を行うものとがあり、後者は比較測長機(コンパレーター)ともよばれる。また、一方向の長さだけでなく、二次元、三次元の測長、さらに角度測定も行えるものがあり、万能測長機とよばれる。構造的には、基礎をなすベッドの上に、測定の主要部であるヘッドストック、測定台、および被測定物の他端の位置決めをするテールストックを備えており、ヘッドストックには直線運動をする触針式の測定子があって、これを被測定物に接触させたときの位置を読み取ることにより測定が行われる。1990年ごろから、参照平面となる定盤上に被測定物を置き、平面上のX軸Y軸、および平面に垂直のZ軸上を直線移動する測定子によって被測定物上の多数の点の位置(座標)を自動的に測定する三次元測定機が幅広く利用されている。

[三井清人]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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