湯坂(読み)ゆさか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「湯坂」の意味・わかりやすい解説

湯坂
ゆさか

神奈川県西部、箱根山(箱根町)東部の尾根道。芦(あし)ノ湯から箱根火山の新期カルデラの南東縁の溶岩層からなる鷹巣(たかのす)山(837メートル)、浅間(せんげん)山(802メートル)、湯坂山(546メートル)をたどって湯本へ向かって下る坂道を湯坂道といい、石畳が残っており、ハイキングコースになっている。鎌倉時代の箱根越えの五官道の一つで、1277年(建治3)亡夫の所領の相続争いを幕府へ訴えるため京都から鎌倉へ下った藤原為家(ためいえ)の妻阿仏尼(あぶつに)の『十六夜日記(いざよいにっき)』にその急坂の難路状況が記されていることで知られる。尾根の東端近くに湯坂城跡がある。

[浅香幸雄]

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