朝日日本歴史人物事典 「源為時」の解説
源為時
鎌倉後期の高野山領紀伊国(和歌山県)荒川荘の悪党の張本。法名法心。建治・弘安年間(1275~1287)に殺害事件を起こして荘外にたびたび追放されたが還住し,正応3(1290)年から翌年にかけて,隣荘の摂関家領吉仲荘の縁者と結託して,放火,殺害,資財押取などの悪党行為を繰り返し,彼らを追捕せんとした高野山側と激しく衝突した。<参考文献>本多隆成「紀伊国荒川荘の領主と農民」(『史林』56巻2号)
(小山靖憲)
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