準天頂軌道(読み)ジュンテンチョウキドウ

デジタル大辞泉 「準天頂軌道」の意味・読み・例文・類語

じゅんてんちょう‐きどう〔ジユンテンチヤウキダウ〕【準天頂軌道】

人工衛星がとる軌道の一。地球自転と同じ周期で公転する同期軌道のうち、適切な軌道要素をもたせ、地上の一地点の天頂付近に長時間とどまって見える軌道のこと。地球上からは数字の「8」のように見えるため、8の字軌道とも呼ばれる。静止軌道の場合、赤道上空の一点に静止して見え、日本のような中緯度または高緯度の地域では低空に位置するため、ビル陰などによる通信の不具合が生じやすい。一方、準天頂軌道の場合、複数の衛星を協調して動作する準天頂衛星システムとして利用することで、中緯度または高緯度においても、天頂付近に位置するいずれかの衛星との通信が常時可能となる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android