溢美の言(読み)いつびのげん

故事成語を知る辞典 「溢美の言」の解説

溢美の言

ほめすぎのことば

[使用例] 善政があるとみなせんのなしたようにいわれた。しかし、その名声はすこし溢美に過ぎていたようである[吉川英治三国志|1939~43]

[由来] 「荘子じんかんせい」の一節から。人と人との間を取り持つことのむずかしさについて、「お互いが相手を好きである場合には、『溢美の言(ほめる気持ちにあふれたことば)』が多くなり、お互いが嫌っている場合には、『溢悪の言(嫌う気持ちに溢れたことば)』が多くなる。どちらも真実からは離れたことばだから、間に立つ者は気をつけないといけない」と述べています。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android