滓紙(読み)かすがみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「滓紙」の意味・わかりやすい解説

滓紙
かすがみ

コウゾ(楮)の外皮を混入して漉(す)いた和紙東北地方、とくに宮城県白石(しろいし)市周辺でこの名が用いられるが、筋(すじ)紙ともいう。一見して粗雑な紙であるが雅趣があり、書物の見返しや居室腰張り(壁や襖(ふすま)などの下の部分に紙を張ること)などに使われることが多い。なお、愛媛県大洲(おおず)市などでは、ちり紙のことを滓紙ということもある。

[町田誠之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android