滝名川
たきながわ
町西端、土館西奥部にあたる奥羽山脈の鍵掛峠(標高七〇七メートル)に発し、東流して山王海地域から稲荷坂の峡谷を東北流し、志和稲荷神社前に達し、ここで左岸に高水寺堰を分流しながら本流は上平沢・稲藤・土館・片寄などの豊かな田園地帯を南東流して犬渕で北上川に合流する。流程一九キロ余の一級河川で、郡内最長の川。天明年間(一七八一―八九)二度にわたって当地方を旅した菅江真澄は、「けふのせば布」に「かくて細きながれをたくな河とてわたれば、ゆふべになりぬ」、また「岩手の山」に「ゆくゆく小川あり、名をとへば多具那河とこたふ。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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