漆原ニッケル触媒(読み)ウルシバラニッケルショクバイ

化学辞典 第2版 「漆原ニッケル触媒」の解説

漆原ニッケル触媒
ウルシバラニッケルショクバイ
Urushibara nickel catalyst

ニッケル塩水溶液中のニッケルイオンを金属亜鉛またはアルミニウムで還元し,生じる沈殿ニッケルを酸またはアルカリで処理して得られる活性なニッケル触媒.発見者の名前をつけてよばれている.最初の沈殿ニッケルは,亜鉛の金属,水酸化物,塩などを含む複雑な混合物で,これを酸またはアルカリで処理することで夾(きょう)雑物を除き,一部の亜鉛も溶かし出す.得られるニッケル触媒は亜鉛との合金に近いものとされている.アルミニウムで還元したもののほうが純ニッケル触媒に近く,活性が高い.製造原料のニッケル塩としては塩化物酢酸塩がよく,硫酸塩硝酸塩は不適当である.水素化触媒として広く用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む