普及版 字通 「濕」の読み・字形・画数・意味


13画

(異体字)濕
人名用漢字 17画

[字音] シュウ(シフ
[字訓] うるおう

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は(しゆう)。〔説文〕十一上に「幽なり」と訓し、「水に從ふ。一は(おほ)ふ以(ゆゑん)なり。ひて土り。故に(うるほ)ふなり。(しふ)の省聲」とする。卜文・金文の字は(し)(絲)に従っており、もと糸を(あら)うことをいう字であろう。のち土を加えて、湿地をいう。〔石鼓文、鑾車石〕に「原(げんしふ)」の語があり、〔詩、小雅、常棣〕には「原隰」に作る。

[訓義]
1. うるおう、糸をあらう。
2. ぬれる、しめる、なまかわき。
3. 湿・隰と通用する。

[古辞書の訓]
名義抄 ウルフ・オソシ・ウカブ・ホル

[語系]
・濕(湿)sjipは同声。隰zipも同系の語。隰は〔説文〕十四下に「阪下のなり」とするが、(ふ)は神の陟降する神梯の象。聖地としての湿原をいう字であろう。(けん)は玉に糸の呪飾をそえ、神の顕現を求める意で、・濕は意象の全く異なる字である。*語彙 ・湿の両字は通用し、のち多く湿を用いる。湿字条参照。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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